こんにちは!スタさんことスタイナーです!
FinalCutProの動画編集者でMotionElementsで素材の販売もしているクリエーターです。
今回はFinalCutProでのトラブルの話。私が過去に、タイトル通りFinalCutProの効果音が消えてめちゃめちゃ苦労した話をしようと思います。(実際に起こったこと、解決策、予防策など)
今現在、効果音が消えてしまって困っている方。また、そんなことない方も予防の意味でも、読んでいただけたらと思います。

まずは起こった症状

FinalCutProの左上のサイドバーのサウンドエフェクトに入れていた効果音が全て消えました。自分でダウンロードして入れた物、追加コンテンツの効果音も含めて全てです。
ファイルを入れている場所も確認しましたが、ファイルが空に…
ちなみにFinalCutProに効果音を入れる場合、『Macintosh HD →ライブラリ→Audio→Apple Loops→Apple→Final Cut Pro Sound Effects』と進んでここにファイルを入れる訳ですが、ここのファイルが無くなっていたんです。
ちょっと昔のことなので記憶が曖昧ですが、Apple Loopsから先がなかった気がします…
とにかく効果音ファイルは全てなくなりました。
その当時の思い当たる原因

まだ、動画編集を始めて一年経っていない頃だったと思いますが、まだライブラリや素材の管理の仕方がイマイチでしょっちゅう容量がギリギリになっていました。
そしてMacの容量を少しでも減らす為に不要な編集素材を削除したり、使わないアプリを削除して、その後編集作業にあたろうとして、効果音がないことに気づきました。
結果的にその時はAppleコミュニティーで「iMovieを消すと効果音が消える」という旨の内容がありこれが原因かと納得しました。
確かにその時、「FinalCutProがあるからいらない」と思いサクッとiMovieを消していました…
ちなみにその時、デフォルトのテキストテンプレートとジェネレータも少し消えていた気がします。
そして、iMovieを入れ直しました。…が、FinalCutProのデフォルトのというか追加コンテンツというかの効果音は復活。テキストテンプレートやジェネレータも復活しましたが、自分で集めた効果音たちは復活せず…。
GarageBandも一緒に削除していたのでこれが原因なのかとも思いましたが、その情報はなく、諦めて効果音を集めなおしました。
改めて検証しました
今回記事にするにあたって再現できないと話にならないので、もう一度同じ症状になるのか検証しました。
流石に現在仕事で使っているMacでは実行できないので、その時使っていた2018年製BacBookPro13インチを使いました。
内容は、iMovieの削除と不安があったGrageBandの削除、削除後に再ダウンロードして変化があるかの確認を実行しました。
OS Monterey(正確なバージョンメモし忘れ…、FinalCutProは恐らく10.6.5ぐらい)と、最新OS等にアップデートして(Sonoma14.4.1&FinalCutPro10.7.1)比較しました。
(※一人で検証しているのでデータとしては不十分かもとは思いますがご了承ください…)
iMovie…どちらのOSでも(FinalCutProのバージョンでも)削除すると、サイドバーのサウンドエフェクト内の効果音(サウンドエフェクト、iLifeサウンドエフェクト、テーマBGM)が消えました。そしてFinalCutProサウンドエフェクトは残りました。
つまり、自分でダウンロードした効果音は消えず。


GrageBand…削除してもサウンドエフェクトには影響しませんでした。GrageBandの音源を全てダウンロードしてから削除を試しても変わらず。Apple Loops以降も消えませんでした。どうやら関係なさそう?
iMovieが関係していたことは分かりましたが、なぜ自分でダウンロードした効果音まで消えたのかは分かりませんでした…。
当時忘れていただけで、実はOSやFinalCutProのバージョンアップを実行していて、それが原因で消えた…??
復旧のヒント
iMovieを消した場合
まずは消してしまったiMovieはインストールしなおしましょう。App Storeから検索してインストールします。これで自分でダウンロードした物以外は恐らく復活すると思います。
自分でダウンロードした物も消えた場合

まずは自分でダウンロードした物を入れている場所を確認しましょう。
Macintosh HD →ライブラリ→Audio→Apple Loops→Apple→Final Cut Pro Sound Effects
そこになかったら、Finderで検索してみましょう。まずは名前までわからないと思いますので拡張子で探しましょう。恐らくダウンロードした効果音はMP3が多いはずです。
検索しても見つからなければPC上から完全に消滅しているかもしれません…
編集で使ったライブラリを確認
ご自身の設定によるかもしれませんが、編集で使った音源はFinalCutProのライブラリに残っているはずです。編集ですぐ必要な場合はそれをコピペして使いましょう。
二度と手に入らない音源でライブラリに残っていた場合は、効果音だけで書き出すのもありかも?
一応ライブラリにコピーされた音源を確認する方法もあります。
Finderでライブラリを探します。特に場所を変えていない場合はムービーの中にあるのではないでしょうか。
ライブラリのアイコンが見つかったら、確認したいライブラリアイコンを右クリック(副ボタンクリック)。「パッケージの内容を表示」で中身が確認できます。
次にイベント名と同じもの(恐らくデフォルトだと日付がついているフォルダ)をクリック→Original Media。
Original Mediaの中にライブラリにコピーされた素材が入っています。ここに一緒に効果音があります。
iMovieを消す前にやるべきこと
iMovieなどを消して容量を空ける前に、他にもできることがないか確認しておきましょう。
FinalCutProで編集している以上、FinalCutProで使うデータがほぼ一番多いかと思います。まずは編集関連の物から見直していきます。
レンダリングファイルの削除
FinalCutProあるあるかもしれないですが、知らないうちに増えているのがレンダリングファイル。書き出し後に削除するのはもちろん、設定でバックグラウンドレンダリング(自動レンダリング)をONのままにしている方は要注意です。
私はバックグラウンドレンダリングはオフにして、動画の書き出し前のみ手動でレンダリングしています。
ライブラリの保管の仕方、保管期限
編集で使ったライブラリの管理はどうしていますか?恐らくライブラリが最も容量を占めているのではないかと思います。なのでライブラリの保管期間、ライブラリ内の最大プロジェクト数などを自分でルールを決めて、ライブラリの最大容量を減らす工夫が必要だと考えます。
ライブラリの保管期間などはクライアントと相談、提案してあらかじめ決めておくのがオススメです。
私は、1チャンネルごとに大体依頼一ヶ月分で1ライブラリと分けたり、あまり頻繁に依頼が来ないチャンネルは4〜5本で1ライブラリと決めています。そしてライブラリ削除は動画公開から1〜2ヶ月経過したら考える感じにしています。
ライブラリの管理に関してはまた別で記事で詳しく書こうと思います。
バックアップはしておくべき
もしiMovieを消すなら一応効果音のバックアップは取っておきましょう。
ただ今回の私の検証ではデータが飛ぶことはなかったので、もしかしたらiMovieを消すこと単体に関してはバックアップは必要なかったのかもしれませんが、日頃からバックアップはしておくべきなのかなとは思います。
この効果音が全部消えてしまった事件から、SSDを買って効果音、フォント、必要最低限のライブラリ等はバックアップを取るようになりました。
効果音に関してはOSやFinalCutProのバージョンアップで消えるかもしれませんので慎重にやっています。とは言え、数年動画編集をやっていて何かが消えてしまったのはこの件だけです…。
困ったらAppleさんに相談しましょう
今回トラブルに役立つかもしれないヒントをお話ししましたが、正直Appleさんに相談するのが一番です。私も以前Appleさんに別件で電話でご相談させていただいたことがありますが、かなり丁寧にそして親切に対応していただきました。
最後に
というわけで今回は、iMovieは使わなかったとしても消すと後悔するかもというお話しをしました。
実はiMovieはFinalCutProと共有しているものがあったんですね…。そしてGrageBandは関係なかった模様。
まあ消してもいいんですが、どうなるか知った上で対策を取って削除するのが無難かと思います。
ダウンロードした効果音が無くなった原因は結局不明なままでしたが、今回の教訓としてはバックアップはとるべきということですね。正直効果音が全て消えて大パニックで、一日が消えました…
iMovieを消そうか迷っている方、もしくは既に消してしまって対処法が不明な方の参考になればと思います。
